世界一、美しい本と呼ばれるものがあると知りました。
Eテレ・日曜美術館で取り上げていたので、ご覧になった方もいらっしゃることでしょう。

それは15世紀に書かれた本で、正式名称は

「ベリー侯のいとも豪華なる時祷書」

まだ印刷技術もなかった頃、一文字ずつ手書きで綴られ、何人もの人の手で80年近くかけて完成したとか。
文字や挿絵の美しさもさることながら、そこに込められた想いが深く伝わってきました。

本の冒頭は毎月の挿絵とカレンダーになっています。
日付の横にはキリスト教の祝祭日が記されていて、これが実は農業の暦でもあります。

6月のページには、草を刈る人たちが描かれています。
そしてカレンダーには「聖ヨハネの日」(6月24日は聖ヨハネの誕生日)が記されています。

夏至が近いこの日を合図に人々は夏草を刈ったようです。

神様の定めた日は農業の大切な日であるということ。
日本でも神社の暦は農業と深く関わっています。
国や時代を問わず、人の営みは自然のサイクルと共にあるのですね。

この本では600年前の中世フランスの暮らしを、12ヶ月に分けて綴っています。
そこには毎年、季節の巡りの中で同じ作業ができることの喜びがあります。

今年は大相撲夏場所もコロナの影響で中止。
他にも様々な催しが中止や延期になっています。
無事であることが如何に有難いことか…。

ところで聖ヨハネ ( Saint John)と言えば、
メディカルハーブの一つであるセントジョンズワートを思い浮かべませんか。

セントジョンズワートは別名 Sunshine herb とか Happy herb とも呼ばれ、
気持ちを前向きにさせる作用があるため不眠改善、抗うつ、精神安定などに用いられます。

自粛生活が続いてちょっぴり不安定になっていたら、ハーブティに取り入れてみてもいいかもしれませんね。
ただしサプリメントなどで服用する場合、他の薬との併用には注意が必要なのでご確認ください。

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IMG_3982©Photo. R.M.N. / R.-G. OjŽda

 

*画像はテレビ画面とネットから拝借しました。
*ネットを見ると「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」という表記が目につきますが、NHKでは「ベリー侯」と出ていたので私もそちらで書きました。